●あまり期待していなかったけど、パナソニック汐留ミュージアムマティスとルオー展がけっこうよかった。作品がよかったというより、マティスにとっても、ルオーにとっても、印刷物(本)による表現がとても重要で、印刷を通じた仕事が、その後の作品の展開に深く関係しているということが分かる展示になっているのが面白かった。「ヴェルヴ」という雑誌の存在をはじめて知った。ルオーが、「気晴らし」という詩画集のために描いた原画もとてもよかった。まぎれもなくルオー的な絵なのだけど、同時に明るさと軽さがある。