●小学生が一人、カタカタとランドセルを鳴らして走ってくる。大きな声で「バイバイ」と叫ぶ。すると遠くから「バイバイ」と呼応する声。目の前の走る小学生もそれに対しさらに「バイバイ」と返す。遠くからもまた「バイバイ」。呼応する二つの声が移動していき、ぼくの後ろへと遠ざかる。
この道と並行する向こうの道をもう一人の小学生が、この道にいる小学生と「バイバイ」と声を掛け合いながら並走している。そちらの小学生を見て、ぼくと同様に考える誰かもいるかもしれない。声変わり前の男の子のキンキンとよく通る声。
子供は、こういう遊びをどうやって思いつくのか。