2019-08-07

●お知らせ。noteに、『ものごころと蜘蛛の巣/「いかれころ」(三国美千子)論』をアップしました。初出は「新潮」20197月号です。

https://note.mu/furuyatoshihiro/n/n78236ee2ef8e

●引用、メモ。『新記号論(石田英敬東浩紀)より、石田英敬の発言。《笑うかしゃべるかは、そこで進化論的に分岐した別のふたつの活動なのです》。なるほど。

《答えは、ウマは笑わない、チンパンジーなら笑う、なのですが、これはなぜかというと、四肢の歩行運動と横隔膜筋の運動がずれたときに笑いが動物に生まれたからです。つまり、第一講義で述べた直立二足歩行への進化の問題と関係している。笑いは、直立二足歩行によって呼吸と運動が脱-分節化(脱臼)したときに発生するんですね。だから、ウマは笑わないんです。》

《さらに言うと、ヒトの場合、笑うかしゃべるかは、そこで進化論的に分岐した別のふたつの活動なのです。じじつ、ぼくたちは笑っているときしゃべれないし、しゃべるまえとかあととか合間に笑うわけです。》

《したがって笑いは言語の問題でも表象の問題でもない。だから、言語や表象を研究する大学院では、笑いの研究は残念ながらできないんだよ、とぼくが言うと同僚たちは凍りつく()。》