●6日の日記にも書いたのだが、本やDVDなどが入った段ボール箱が作品を制作するためのスペースにまで徐々に浸食してきていて、これはかなりヤバいことで、これをこのまま放置しておくわけにはいかないので、今年中に、アトリエ部分の広さを、少なくともこの部屋に引っ越して来た時と同等の水準にまで戻すことを心に決めた。しかし、部屋の広さに対して物が多過ぎるので、たんにアトリエ部分から本やDVDを閉め出すだけでは今度はその閉め出された物の行き場がなくなってしまうので、部屋全体の配置を大きく変えることで、なんとかそれぞれの物が納まるようにするしかない。で、どこから手をつけてよいのか分らないので、(何故か)とりあえずキッチンと風呂場をきれいに掃除することにした。部屋のなかのどこかが、あきらかに分りやすくきれいになる(変化する)ことで、部屋全体の空間が動いてゆくきっかけにはなるだろう、ということなのだった。(住居とアトリエを兼ねているので、家族向けの、一人暮らしとしては広過ぎる部屋を借りて、仕切りを全部とっぱらってひとつながりの空間として使っている。)作品をつくる時もそうだけど、全体のプランをたてずにいきなり細部を動かしてゆくのだった。
もともとほとんど料理もしないのでキッチンに物は少ないのだが、さらに最低限の物だけ残してあとは捨てて(鍋一個、ドンブリ一膳、マグカップ一個、くらいの物しか残らない)、すっきりしたキッチン廻りをきれいに磨き(大掃除にはちょっとはやいけど、勢いなので)、さらに、ここ一年以上シャワーしか使ってなくて放置されていた風呂桶を磨き(「バスマジックリン」しかなかったので、キッチンも風呂場も、そして窓ガラスも、バスマジックリンを使うのだった)、「ジャバ」で風呂釜もきれいにして、タイルも磨いて、仕上げに「サニボン泡パワー」で排水口の流れも良くする(その間に洗濯もすませる)。珍しく朝はやく起きてはじめたのでここまでやってもまだ午前十時過ぎくらいで、灯りを消した状態でも、外からの光りが差し込んできてきれいになった風呂桶やタイルが輝くような感じで、それを見ていたら風呂に入りたくなった。
作業を一時中断して、久々に風呂桶にお湯をはって、半身浴で本を読みつつ四十分くらい、師走の日曜の午前の外から入り込んで来る音を聴いたりもしながらお湯に浸かり、あがってみるとポカポカと暖かく、身体の芯が甘いような疲労で痺れた感じて、頭がぼんやりして眠たくなっていて、まあ、まだ午前中だから、一、二時間昼寝して起きてからまたつづきをやろうと思って、背中を曲げて丸まるように横になると、いつもは寝付きが悪いのに、すぐに、こんなに心地よい眠りはめったにないという感じで眠りにおちてゆき、ふと気がつくと外はもう既に外は真っ暗で、夜になっていたのだった。音を消したテレビがつけっぱなしだった。