●映画短レビュー関係で(14日の日記参照)、『アリス』(ヤン・シュヴァンクマイエル)、『うる星やつら2/ビューティフルドリーマー』(押井守)、『ヴァージン・スーサイズ』(ソフィア・コッポラ)をDVDで観る。
『ヴァージン・スーサイズ』は正直、あまり印象に残ってなくて、(電話でレコード流すシーン以外は)お話もほとんど憶えていなかったのだが、観直してみると、絶妙のバランス感覚で出来ている映画だなあと思った。懐古調で少女たちの自殺を扱った話ではあるが、感傷や神秘化に頼ることなくさらっと進行させているし(自殺の「扱いの軽さ」が絶妙なのだった)、基本的に男の子目線の話を、すごく「女の子臭く」撮っているところと合わせて、よくありそうで、ちょっと他にないような映画だった。女の子によって操作された「男の子の頭のなかの女の子」みたいな感じ。それを成立させているのが、絶妙な距離の操作なのだった。ただ、他のソフィア・コッポラも積極的に観たいと思うかと言えば、それは微妙なのだが。確かに面白いのだが、それはぼくの守備範囲じゃない、というか…。
レビューは19本分書いた。これでまだ半分くらい。でも、今後10日くらいは別の原稿に集中する。十一月になってからは制作モードに入りたい(のだけど…)。