●昨日の日記に書いた映画版『アヒルと鴨のコインロッカー』の物語の構造分析をしたのは一か月くらい前のことで、別に何かのためということもなく、映画の最初の三十分くらいがとても見事だったので、「へーっ」と思って、その仕組みをちゃんと知りたくてやってみただけなのだが、その話をある人にしたら、それを共有する必要が出来て、でも、大きなクロッキー帳に自分にしか判読できないような手書き文字で書いたので、それをそのままスキャンして送ってもほとんど解読不能だと思われ、だからテキストとしてちゃんと打ち直さないとなあ(でもちょっと面倒だなあ)と思っていたので昨日の日記がああなった。
で、今日は、もう一度DVDを再生して確認し、多少修正を加えつつテキストとして入力するという作業をしていたのだが、大変ではあったけど楽しかった。これは自分がつくりたいと思うような作品ではないけど、こういうのもあるのだなあ、と。こういう作品は、ただ観るより「分析してみる」という行為の方が楽しいのかも。
(まず、すべての場面と重要なセリフを書き出して、それらの要素間の関係と配置を調べた上で、場面を時系列に沿って構成し直し、その上でもう一度、作品の形に組み立て直すことで、出来事の階層構造を調べた。)
テキストにすると、A4で印刷して24ページ相当になるような量になって、長すぎて一望性がないので、一目で構造のかたちが分かるようなダイアグラムもつくった方がいいのかとも思ったのだが、今日ところはそこまではやる気にならずに力尽きた。