●展示に必要なものを探しに、一番近い(徒歩で片道五十分)ホームセンターまで行く。車はないし、バスで行くにも乗り換えしなくてはいけないので、川沿いの道を強風にあおられながら海の方角へ下って歩く。川沿いはいつも風が吹いているが、今日は特に強く吹き荒れている。それでも空は晴れて、行きは散歩の感じで楽しげに歩く。
(白と茶色の斑の大型犬が川原を疾走している。シラサギが空から降りてきて川のなかに立つ。ジーパンにポロシャツにジャンパーでリュックを背負っているというジョギングらしからぬ格好で走ってくる男がいて、誰かに追われているのかとも思ったがたんに走っているだけのようだった。)
しかし、地元のホームセンターは品揃えがイマイチで、欲しい物やイメージしていたものが見つからない。そもそも、板を探すのが主な目的だったのに、小さな板切れの取り扱いが無く、建築やリフォーム用のデカい板しかない。やはり、地元で済まそうと思うのが間違いなのか。
店内を何度もぐるぐるまわった挙句、仕方ないので、クリップや鋲などの小物とエアキャップ段ボール箱を買って帰る。外に出ると、風は一層強く、そして冷たくなって、雲も重たくかかっている。荷物は重くはないのだが、両手がふさがる一抱えで嵩張り、大きな段ボール箱(折り畳んだ状態)は強く風を受ける。びゅん、びゅんと段ボール箱に突き当たり吹き付ける風に持って行かれそうになりながら、風冷たいなーと思いながら、徒労感とともにとぼとぼ川沿いの来た道をもどってゆく。
(いつも、すれ違う人すべてに「こんにちは」と声をかけている犬を連れたおっさんが、今日は何故か「こんばんは」と言っていた。)
●で、結局、帰ってからアマゾンで探して注文する、ということになる。結局アマゾンなのか、というのが一番のダメージだ。
(ただ、板は自分で実物を観ないと感じがわからないので、あらためて別のホームセンターに探しにいかないといけない。)