●地元のシネコンで、『この世界の片隅に』と『君の名は。』がつづけて観られる時間割りになっているのを発見した。『この世界の片隅に』はSFじゃないけど、フィクションについて考えるという趣旨からいえば、今やっているけいそうビブリオフィルの連載で取り上げないわけにはいかないと思われる(「マイマイ新子…」と共に)。そして『君の名は。』も最重要作品の一つとして構想に入っている(「マイマイ…」は「君の名…」とも関係が深い、「君の名…」は、夢を見て三年前の別人と入れ替わるが、「マイマイ…」は夢を見て千年前の別人と入れ替わる、など)。そろそろ上映も終わりそうな感じだし、レンタルDVDやネット配信はまだ先っぽい感じだしで、つづけていっぺんに観られるなら改めて観ておこうと思って観に行った。18時15分から『この世界の片隅に』、21時45分から『君の名は。』で、間に一時間くらい空き時間があるけど、その時間に軽く食事をする。終わったのが23時45分。最後のバスが23時50分なので急いだのだけど間に合わず(シネコンは、車で行くことが前提のショッピングモール内にあって、駅から微妙に遠い)、夜道を歩くことになった。
『この世界の片隅に』は、最初に観た一昨日は、空襲で義父が死ぬ---いや、死なないけど---場面以降は、辛すぎて冷静に観られなかったのだけど、二度目なのである程度は冷静に観られた。それでも、すずとハルミが海軍病院の階段を下りてくるところになると、ああ、ついに来てしまうのか、と胃がずーんと重くなった。最後の方は辛くてあんまり丁寧には観られない。
(一昨日と今日とで三回『ひるね姫』の予告編を観たのだけど、どうなのだろうか。いろいろ被ってしまっているような気もするのだけど。夢という要素は『君の名は。』と被っているし、瀬戸内海に広島弁---広島と岡山とでは厳密に言えば違うのかもしれないけど---という点では『この世界の…』と被っている。予告編ではどんな作品かあまり情報を出してなく、いろいろ大きなネタが隠されている感じがするけど。「攻殻」より後の神山健治の仕事にはいまひとつ納得できない感じがいつもあるのだけど、今回はどうだろうか。三年後という近未来設定は、かなり難しいチャレンジだとも思う。)