●「漫勉」を観ていると、どんなにすごい漫画家でも、結局は一コマ、一コマをしこしこと描くという地味な作業を果てしなく積み重ねることで作品を構築するしかないのだなあということや、どんなに絵の上手い人でも、一発で満足のいく絵が描けるわけではなく、出来るまで何度も粘って描き直したりするのだなあという、当たり前と言えば当たり前のことを、具体的に目の前でみせられるので(この、具体性というのがすごく強い)、自分もそのようにやっていくしかないのだという気持ちになって、やる気になるというか、元気になる。
●「ラカン『精神分析の四基本概念』解説」(荒谷大輔・小長野航太・桑田光平・池松辰男)を買った。この本は、版元品切れで、古本価格が高騰していて(だいたい八千円台)、ずっと、買おうかどうしようか迷っていたのだが、六千円台でだしている古本屋があって(それでも高いのだが)、おっと思った勢いで買ってしまった(定価は4300円+税)。
ラカンの『アンコール』は、翻訳が出たのだけど、とてもじゃないけどそのまま読めるような本ではなかったので、「ラカン『アンコール』解説」(佐々木孝次・林行秀・荒谷大輔・小長野航太)を買ったら、とてもいい感じだったので、同じ出版社の同じシリーズで「四基本概念」の方も読みたいと思ったのだが、こちらは出たのが最近(2018年)なのに既に売り切れていて、古本の値段も大変なことになっていたのだった。