●渋谷のO-nestに、エキス・ポ祭を覗きに行った。というか、岡田利規、長島有、福永信トークを聞いたらすぐに出て、近くのユーロスペースソクーロフを観ようと思っていたのだが、ずるずると、大友良英ジム・オルークのデュオまで居てしまった。そのくらいは楽しかったということだろう。しかし、この時点で始まってから四時間半が経っていて、その間ずっと立っていたので腰が痛くなり、ここまでが体力の限界だった。
「幽霊に憑かれた哲学」を読んでから十四年、はじめて、東浩紀が喋っているところをナマで見た。凄かった。今、テレビに出ているどんなお笑い芸人よりも鋭く流暢な喋りをする東さんのパフォーマンスを見て、そこで語られている内容とは全く別のことを強く印象づけられた。(東さんは、危ないネタをすごいテンションで連発するのだが、しかし、そこで語られている内容は、きわめて普通のことであるように思われた。ここで普通とは、ありふれているとかつまらないとかではなく、ごく普通に納得出来る、ということだ。)東さんの、観客への(捨て身の?)過剰なサービスへの情熱というのは、一体どこからくるのだろうか、この強迫症的なテンションの高さは、一体何に向けて捧げられているものなのだろうか、と。