2023/01/24

●八王子のくまざわ書店の動画があって、懐かしくて見入ってしまった(ここには本当に「入り浸っていた」という感じだ)。今は生活圏内にまともな書店が一つもないし、コロナで都心に出ることも少なくなって、本屋さんで本を買う(本を探す)ということを全くしなくなってしまった。

【八王子市旭町・くまざわ書店 八王子店】八王子で愛されている本屋さん - YouTube

八王子には、くまざわ書店の他に、佐藤書房とまつおか書房という古本屋があり、大きめのブックオフもあって、今思えば贅沢な環境だったと思う(大学に入ったばかりの頃は、小さな古本屋がそこここにあった)。今は無くなってしまったが、南口には、あゆみBOOKSという、小さいけど品揃えの面白い本屋さんがあって、一階が本屋で二階が喫茶店だったので、下で買った本を上で読むうちに一日が終わる(窓際の席だと駅前が一望できる)ということも多かった(南口の再開発前には、闇市のなごりのようなバラック建ての八百屋とかがまだ残っていた)。ぼくの二冊目の本(『人はある日とつぜん小説家になる』)は、発売直後でも八王子のどこの本屋さんにも置いてなくて、厳しいなあと思ったのだが、あゆみBOOKSには三冊置いてあったことを憶えている。

住んでいたのは八王子の一つ隣の西八王子という駅の近くで、回り道をしてゆっくり一時間くらいかけて八王子駅近くまで散歩して、本屋と古本屋、そして古着屋をのぞいて、また、一時間くらいかけて歩いて帰ってくるということを、ほとんど毎日のようにしていた時期があった。数百円の古本の文庫を一、二冊買うくらいしかお金は使わないが幸福な時間だ。

furuyatoshihiro.hatenablog.com

追記。あゆみBOOKSがシャノアール(二階にあった喫茶店)の系列だということを、たった今、初めて知った(二つ同時に消えたのは、だからなのか…)。