2024/01/09

⚫︎作業中(トレーシングペーパーにフェルトペン)。

2024/01/08

⚫︎眠りに入る時に何か音を流しておくというのはよくあることだろう。音楽とか、静かに降る雨、遠雷、流れる水、のような自然音とか。ぼくは、人が穏やかに話している音をかけっぱなしにすると眠りに入りやすい。前は「豪の部屋」で吉田豪とゲストが話してい…

2024/01/07

⚫︎恐怖が、暴力や差別と不可分であり、恐怖を表現することそれ自体が時に暴力や差別の発動そのものであるように、笑いもまた、その根本として、あからさまに、生々しく、暴力的であり、差別的であり、権力追従的である。これは最近の傾向などではなく、おそ…

2024/01/06

⚫︎お知らせ。VECTIONとして、「トラストレスなイメージへ」というテキストをmirrorに公開しました。 mirror.xyz 概要は、noteにあります。 note.com 自律した個における多様なアイデンティティの尊重と、それを裏付ける人権意識の高まりは、他方でどうしても…

2024/01/05

⚫︎大学の講義のための準備。配信される映像作品はスクショできないようにブロックされているから、モニターを写真に撮るという原始的な行為を繰り返す。講義のためにしか使わない画像なので、権利的に問題はないはず。 以下、講義のためのスライドの一部。

2024/01/04

⚫︎延々と手作業。手書きしたものをコンビニまで行ってコピーして、クーピーペンシルで色を塗り、スキャナーでスキャンする。もうちょっと効率的なやり方はないものか。

2024/01/03

⚫︎20日にあるピカソとマティスについての講義だが、スライドを作っていたら、思いの外、ルネサンス部分のボリュームが膨らんだ。できる限りコンパクトにするつもりだが、ピカソとマティスの話をするにあたって、前提として、遠近法についてと、レオナルドの…

2024/01/02

⚫︎子供の頃、大晦日は真夜中まで起きていてもいい唯一の日だった。紅白歌合戦が終わってから、実家から徒歩五分くらいの神社に初詣に行った。だから、大晦日は真夜中に「外」に出られる唯一の日でもあった。今では午前0時は真夜中どころか、これからもう一踏…

2024/01/01

⚫︎とても暖かい元旦。一月なのに、暖房もつけず、窓を全開にしているが、ポカポカと陽が当たって、寒くないどころか軽く汗ばむ感じだ。 ⚫︎激しくはなく微かにだが、ゆっくりと粘るように長くつづく揺れを感じ、地震なのか錯覚なのか眩暈なのか判断がつかない…

2023/12/31

⚫︎芸術というものを「わたしの生」という視点から解釈するなら、「自分なんか下らない、とるに足らない存在だ」と思い込ませようとするあらゆる社会的、政治的、世俗的な力に抵抗するために必要なもの、で、また、神のいない世界でニヒリスティックなアイロ…

2023/12/30

⚫︎一筆書きで描かれた顔たち。

2023/12/29

⚫︎主要なSNS、ニュースサイト、動画投稿サイトが、軒並み、普通のコンテンツや記事と広告とを同じフォーマットで表示するデザインに(いつの間にか、そうであることが当然であるかのように)なっているのはとてもヤバいのではないかと思う。申し訳程度に「広告…

2023/12/28

⚫︎ぼくにはどうも、目標に向かって、激しい競争をものともせず、他のことを犠牲にしてでも、ストイックに努力を重ねるということを「美しい」と称賛できないという感じがある。それはけっきょく、「受験」によって植え付けられた価値観なのではないかと思っ…

2023/12/27

⚫︎こんなに暖かい十二月があるのだろうか。十二月の半ばくらいまでまったく暖房を使わなかったし、今でも陽の出ている昼間は暖房の必要がない。 ⚫︎一月にある大学の講義とイベントのために、二つのスライドを並行して作っている。なににしてもそうなのだが、…

2023/12/26

⚫︎90年代に何度かVHSで観て以来、ずっと、もう一度観たいと思って観られないままだったジョン・ヒューストンの遺作『ザ・デッド』が違法アップロードされているのを見つけたので観た。字幕なしだったので、本棚から古い文庫本『ダブリン市民』(安藤一郎・訳)…

2023/12/25

⚫︎今年はあまりたくさん小説を読めなかったが、今年読んだなかで強く印象に残っているのは、鴻池留衣「すみれにはおばけが見えた」と長澤沙也加「十年後」だった。どちらも本にはなっていない。 subaru.shueisha.co.jp note.com

2023/12/24

⚫︎何かの会合のために出かけ、道すがら既に何人かの人たちと落ち合って、会場となる場所に向かっている途中で、ふと、今、自分が着ている服の組み合わせが、自分的にはあり得ないチョイスであることに気づき、今朝、この服を選んだ時の自分の感覚が信じられ…

2023/12/23

⚫︎巣鴨のRYOZAN PARKで「保坂和志の小説的思考塾vol.14」。以下は話を聞きながら考えたことで、保坂さんの発言の要約や紹介ではありません。 ⚫︎「世界五分前仮説」について。「世界五分前仮説」における論争的な側面を、現代的に縮約して通俗化した言葉が「…

2023/12/22

⚫︎昨日の話の続きだが、ぼくは最初の本でレオナルド・ダ・ヴィンチについて下のように書いていた。「空気を抱え込む人体」(『世界へと滲み出す脳』所収)より引用。 (画像は、ヴェロッキオ『キリストの礼拝』。Wikipediaから。向かって左にいる天使の部分をダ…

2023/12/21

⚫︎連続講座のスライドを作っていて、話を、石膏デッサンとレオナルド・ダ・ヴィンチから始める必要があるのではないかと思い始めた。オーソドックスな近代絵画的な三次元表象を、デッサンの技術として完成させたのがダ・ヴィンチではないかとぼくは考えてい…

2023/12/20

⚫︎自分の作品の解説(分析)を自分でする、という野暮なことをしてみる。 ・基本設定 1.いろがみや方眼紙、英語筆記ノートなどの紙を、いろがみと同じサイズの正方形に揃える。 2.その正方形の紙を、全く同じ形に二つに千切る。 3.色やテクスチャの違う二つの…

2023/12/19

⚫︎1912年くらいの段階では、ピカソとモンドリアンは、ほとんど同じようなことをしている(上がモンドリアンで、下がピカソ) (下の絵で、モンドリアンはおそらく、大きな樹とその背後にある建物を描いていて、ピカソは人物を描いている)。 しかし、モンドリア…

2023/12/18

⚫︎来年の一月は、20日に連続イベントの一回目があり、その前の15日に大学で講義がある。イベントはマティスとピカソについてであり、大学の講義はアニメについてで、年末年始はこの二つの準備を同時に進めることになる。イベントは二時間超、大学の講義は100…

2023/12/17

⚫︎『オクス駅お化け』(チョン・ヨンギ)をU-NEXTで。作品としては凡庸で、Jホラー的な傾向の作品に、もはや新鮮な何かは期待できないと改めて確認するという感じだが、そうだとしてもホラー表現には簡単に切って捨てられない、考えるべき要素が常にある。 一…

2023/12/16

⚫︎文房具絵画の新作(の一部)。千切ったいろがみを、A4のクリアフォルダーに挟んで、エプソンのGT―S650でスキャン。ここに掲載する作品はすべて、一つの正方形を千切ってできた、下の二つの形だけで構成されています。

2023/12/15

⚫︎絵で、陰影を使って空間を表現しようとすると、どうしても色が濁る。ピカソの絵で、しばしば色が濁ってしまうのは、ピカソがどうしても陰影から自由になれなかった人だからだろう(ピカソの立体が素晴らしいのは、立体には陰影をつける必要がないからだと思…

2023/12/14

⚫︎セザンヌが、基本として自然を前にして描く画家だとすれば、マティスは、スタジオ(アトリエ)の画家だと思う。下の三枚の絵は、同じアトリエを、ほぼ同じアングルで描いたものだ。一枚目には金魚鉢があり、二枚目には画家とモデルと画家が描いている絵があ…

2023/12/13

⚫︎昨日の日記では、遠近法でもなく、陰影法も使わずに、そして、いわゆるリアルな描き込みをするのとは別のやり方で、絵画の中に三次元的な空間を立ち上げることができるという例として、ぼくが予備校時代に作ったものを示した、しかし、あまりに受験生の絵…

2023/12/12

⚫︎「近代絵画」についてのイベントで、絵を描いたことがない人に、いわゆる数学的な遠近法とは違う(そして、陰影法とも違う)、色と色との関係を使って空間を表現するやり方の、実例というか、ごく初歩的なエクササイズを、直感的にわかるように示したいと思…

2023/12/11

⚫︎ピカソやブラックのパピエ・コレ(コラージュ)で決定的なのは、紙の上に紙が貼られるということではないかと思う。ここで、台紙(基底材)であるもの(紙)と、描画材であるもの(紙)が、(大袈裟に言えば)存在論的に同じ位相にある。 紙に木炭で描くというとき、…