●『ときめきに死す』(森田芳光)をDVDで。三十年以上前に観て以来だ。
近所のツタヤが三月いっぱいで閉店となり、在庫のDVDを安い値段で売っていて、もう既にかなり売れてしまってがら空きになった棚のなかで見つけて、えっ、こんなのあったんだと思って手に取った。
高校生の頃、森田芳光には刺激を受けた。『の・ようなもの』『シブがき隊 ボーイズ&ガールズ』『家族ゲーム』『ときめきに死す』。熱心に観たのはこのへんまでだが。
『ときめきに死す』をはじめて観たのはたぶんテレビ放送でだったと思う。この大胆な「引き算」の演出から、当時のぼくは他に観たことがないような新しさやかっこ良さを感じ、衝撃的だったのを憶えている。
改めて今観ると意外に北野武っぽいんだなと思った。『ときめきの死す』は84年の映画だから(89年に最初の映画をつくった)北野武よりもこちらの方が先なのだけど。北野武はこの映画を観ているのだろうか。