2025-11-02

⚫︎『光のそこで白くねむる』(待川匙)。最後まで読んだ。息も絶え絶えで、なんとか最後までたどり着いたという感じだ(密度がすごすぎる、読者に忖度しない容赦のない密度 ! )。とにかくこれはすごい。今のところ「すごい」としか言えない。「日本語」で書かれる小説がここまで来たのか、という感じ。

(「世界文学」という言葉を、ぼくは絶対に使いたくないのだが…。)

若い作家に対してあまり不吉なことを言うべきではないかもしれないが、仮に(あくまで「仮に」だ)、この作家がこれ以降、一つの作品も作ることもできず、ただ、この一作しか残すことができなかったとしても、この作品によって、というかこの作品は、日本語で書かれた数々の小説という群れの中で、燦然と輝く一つの道標となり続けるような、歴史的な作品となるのではないか(フアン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』がスペイン語圏の小説の中でそうであるように)。

(要するに、『ペドロ・パラモ』並みのすごい小説だと言いたい。半分くらいまで読んだ段階では、谷崎の一連の中編小説、「蘆刈」とか「春琴抄」くらい優れた小説ではないかと思っていたが、後半で谷崎を超えた感がある。)

もしかすると、読み終えたばかりの興奮によって、必要以上におおげさな(へんに鼻息の荒い)物言いになってしまっているかもしれないが、とにかくこれは「ちょっと面白い」というくらいのことではなく、レベルが一つ違う感じでものすごいものであることは間違いないと思う。すごいすごいすごいすごい。