眠い。やたらと眠い。なぜ眠いかといえば、寝不足だからだ。それに加えて、睡眠が不規則で小刻みだからか。1時間寝て、起きて活動し、2時間寝ては、また起きる、という、1日24時間でまわっている生物のサイクルを無視した生活をしてしまっているからだろう。この悪循環を絶ち切るには、夜になるまで眠くても無理して起きていて、夜中に目覚めても、根性で朝まで眠る、という必要があるだろう。
電車に乗る。5分乗って、乗り換えて、10分乗ってはまた乗り換え、つぎも5分乗る。立っていたり歩いていたりするときは平気なのだが、電車で座ると突然、強烈な眠気が襲ってくる。しかし短時間しか乗らないので、ここで眠ると乗り越してしまう。必死で堪えるが、意識はいつの間にか現実の世界から夢の世界へと連続的に切れ目なく移行していってしまう。ぽかぽかとイイ陽気のせいもあって、心地よい眠気が身体じゅうを甘く痺れさせる。しかしここで誘惑に負けてしまっては・・・。なにしろ乗り換えが多いので、ひとつ乗り過ごすと、時間が大幅に遅れてしまう。午前中のややキツめの眩しいくらいの日射し。開いた窓からは程よく風が流れて身体を優しく撫でる。うー、寝てはいけない。でも・・・。こんな苦痛でもあると同時にむず痒い快楽でもあるような眠気とともに、電車は行くのだった。