2022/11/19

●『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』をNetflixで観た。まったく予備知識無しで観たのだが「宇宙世紀」シリーズだった。「逆襲のシャア」から12年後、「ガンダムUC」から9年後に、ブライト・ノアの息子(ハサウェイ・ノア)がテロリストになっている話。三部作の一本目ということだが、プロローグとしてはとても良いのではないか。出だしのアクションも強烈だし、ヒロインのキャラも魅力的だし、独自の台詞回しも面白いし(ヒロインとハサウェイとの空港ロビーでの対話がすごく面白かった)、ダバオの描写も良いし、ハサウェイがやっていることが紛ごうことなく「テロ」であることもはっきりとえげつなく示されているのも良い。抑制されて地味目のハサウェイのキャラも良い。

ガンダムマニアではないので、「宇宙世紀」シリーズは、オリジナルの「ガンダム」、「逆襲のシャア」、「ガンダムUC」しか観ていない。親切なことに、『閃光のハサウェイ』の公式サイトにざっくりとした「宇宙世紀年表」があったのでスクショを貼っておく。

http://gundam-hathaway.net/GUNDAM_HATHAWAY_UC_history.pdf

年表を見ると、「ガンダムUC」と「ハサウェイ」の間に、まだ観ていない『ガンダムNT』という作品が挟まっている。ただ「ハサウェイ」は、89年から90年にかけて発表された富野由悠季による小説が元になっているようで、つまり、「逆襲のシャア」から直接つながる後日譚として構想されている世界のようだ(「逆シャア」は88年公開)。「逆襲のシャア」と「ハサウェイ」の間に挟まる「ガンダムUC」と「ガンダムNT」は、富野由悠季というよりも福井晴敏の作った世界で、既にあった(富野由悠季によって作られていた)「逆襲のシャア」と「ハサウェイ」の間の歴史の空白を、福井晴敏なりに埋める試みと言えるだろう。だから、「ハサウェイ」と「ガンダムUC」や「ガンダムNT」とのつながりや関連は特に考えなくてもいいのだろうと思う。続きが楽しみ。

ガンダム」といえば、今、放映されている『水星の魔女』もかなり面白い。79年からはじまったシリーズが、今もなお刺激的で面白くありつづけているのはすごいことだと思う。