⚫︎寝る前に頭を休めるために『mono』というアニメを観ている。7話までみた。『ゆるキャン△』と同じ漫画家が原作のゆるふわアニメだが、これがちょっと変で面白い。
高校の写真部から話がはじまる。主人公は新入生の時にカメラを構えている先輩の姿に憧れて写真部に入る。しかし主人公は特にカメラを買うわけでもなくスマホで写真を撮っている。先輩が卒業して、写真部は主人公と友人の二人だけになる。このタイミングで二人は初めてカメラを買うのだが、主人公が買うのが360度カメラで、友人が買うのがアクションカムで、この時点であまり「写真部」っぽくない。それでも友人は、アクションカムを凧にくくりつけて空撮をしたりするが、360度カメラは物語の中であんまり活躍しない。
ただ、主人公は360度カメラをオークションで漫画家から買っていて、それがきっかけで漫画家と親しくなる。で、漫画家が写真部の女子高生をモデルに漫画を描くという流れになる。ここまでは、まあ、いい。しかしすぐに関係は逆転して、主人公たちが漫画家の取材に頻繁に付き合うという展開になる(『ゆるキャン△』の聖地巡礼をしたりする)。こうなるともう、写真部もカメラもほとんど関係のない話になる(取材で写真を撮ってはいるが、その「写真」が物語に影響を与えることはまったくない)。ただ、漫画家の友人がYouTuberで、バイク旅行の動画を撮ってネットにあげているというのが、かろうじて残っている「映像」要素だ。
写真部は、先輩たちが卒業した時点で部員二人だけになって廃部の危機だったが、同じく弱小だった映画研究部と合併してシネフォト部になっているのだが、元映画研究部の女の子も特に映画に興味がある風ではないし、動画を撮ったりもしない。彼女には「映画」を匂わす要素が全然ない。このように「設定」がまったく生かされないまま、話が関係ない方向にどんどんずれていく。そして7話はとうとう、女子高生が出てこなくて、漫画家仲間の話だった。
昔(90年代くらいまで ? )は、こういうのは前衛映画とか前衛小説の手法だったと思うけど、今やゆるふわアニメでもこういう感じが普通に受け入れられているのだなあ、と思った。