●暖冬で雪の少ない年は、3月にはいってからどかっと大雪が降ることが多い(関東地方)、というのは、気象に関する知識に裏打ちされているわけではない、ぼくの経験からの思い込みなのだけど、しかし今年は果たして、暖冬だと言えるのだろうか。確かに、はじめは暖冬としてはじまったかにみえたこの冬は、途中から寒さが厳しくなり、そしてなかなか暖かくならない。春一番が吹いた2月の23日だけは妙に暖かく、このまま暖かくはならないにしても、少なくとも厳しい寒さはもうないのだろうと油断したらそんなことはなく、その一日だけが何かの間違いだったかのように寒さはぶり返してきて、あげくにこの雪だ。雪が降ることそれ自体はとても楽しいことではあるのだが、この冬は個人的に「厳しい」出来事が多かったせいもあって、なかなか暖かくなってくれないこの感じは、身体的にだけでなく精神的にもかなり堪えるのだった。