⚫︎『ちょっとだけエスパー』、第一話をネットフリックスで。野木亜紀子の新しいドラマ。いきなり「攻殻機動隊」が始まったのかと思うと、続いて「マトリックス」(錠剤は一つだけで選択の余地はないが)、そして、ブルース・スターリングの「招き猫」みたいな話になって、さらに『ベルリン 天使の詩』みたいな街の人々のざわめき。そして最後には、恋愛に誘導するような設定の中での恋愛禁止という、「寸止め我慢」みたいな展開。色んな要素が矢継ぎ早に出てきて、これからどこへ向かうのか、まだわからない感じ。
ただ、基本としては「招き猫」におけるネットワーク=ノナマーレという感じで、「小さな相互扶助のネットワークが世界を救う」的な話があって(「招き猫」の場合はネットワークによる相互扶助だが、このドラマではノナマーレという組織による慈善事業ということになるか)、もう一方で、宮崎あおいの「正体」が「世界のありよう(例えば、並行世界とかシミュレーション世界とか)」のキーになってくるという感じだろうか。
(追記。ノナマーレという謎の組織がエスパー集団(?)を用いて「世界を救」おうとしているのだから、「招き猫」よりも「東のエデン」に近い感じなのか。ノブレス・オブリージュ。)
(宮崎あおいは、大泉洋の(そして視聴者の)感情を「釣る」ための、明らかな「釣りヒロイン」であり、「無自覚な誘惑(その誘惑にのることがあらかじめ「禁止」されているが故に、誘惑はより強く作用する)」パターンの変形であると言えるが、しかし、野木亜紀子が、そのようなパターンをベタに使うとは思えないので、何かしらの形で「釣りヒロイン批判」と言えるような展開になるのだろうと思われる。)
野木亜紀子がSF好きであることは今までのドラマを見ても明らかだと思われるが、今まではそれをあまりはっきり前面に出すことはしていないが、このドラマでは最初からSFの匂い(あくまで「匂い」だが)を強く発している(ここでそれは「エスパー」要素よりも、シミュレーション世界的な感覚のことを指す)。このドラマがどの程度SFであるのかも気になる。