●昨日あたりから急に寒さが緩んだせいでか、体調が良くない。どこが悪いというのではないが、からだを動かすのがかったるくて、頭がどんよりと重たくて、そして、一日中眠い。電車に乗って座ると、眠り込んでしまう。あたたかな日射しを浴びて、からだの緊張がほぐれて、いつの間にか気持ちよく眠りにおちる、という風ではなく、からだが緊張したまま、意識が、小さな穴に強引に吸い取られるようにして眠りに入り込み、深く眠ってはいるようなのだが。目覚めてもすっきりしない。(目が覚めてみると、糸の切れた操り人形みたいな、くにゃっと潰れたような、あるいは崩れたような、凄く変な姿勢で眠っていた。)夢をみていたらしい。ぼくは高校生で、次は体育の授業がある。なんすごくかったるいしやる気もないのでサボろうと思っている。それに、今日は体育の時に着るジャージを忘れてしまっていた。考えてみれば、この学年になってから一度もまともに体育の授業に出てないかもしれないなあ、とか思っている。その時、教室に体育の教師が顔を出し、古谷、お前、今日もサボったらどうなるか分かってるだろうな、と、ネチッと釘を刺して去って行った。(この夢の他の登場人物は、例えば同級生は抽象的な「同級生」でしかないのに、この体育教師だけは、実際にぼくの高校時代の体育の教師なのだった。)仕方が無いので授業に出ることにして、ロッカーの奥から探し出した、湿ってカビ臭くてサイズも小さくてボロボロの、学校指定のものとは全く違うジャージに着替えた。グランドに出てトラックを走りはじめてもまだ、めんどくせえ、とか、かったるい、とか、眠むてー、とか思っていて、サボりたくて仕方が無かった。グランドの隅に、何故か溝のように落窪んだ場所があり、覗き込むとそこは土手で、一番低くなっている所に小川が流れていた。適度に草の生えたその土手を見たら、もう走りつづける気など消え失せ、というか、眠りたくで仕方がなくなり、その土手をゴロゴロ転げ落ちて下まで行き、転げ落ちたそのままの姿勢で眠ろうとする。土手の上を走る「同級生」が、お前、ヤバいぞ、と声をかけてくるのだが、うるせー、どうでもいいから、頼むから眠らせてくれ、と返し、眠りに入ろうとする(眠りに入りたい)。とにかく、夢のなかでも、かったるくて、眠たくて仕方が無いのだ。目が覚めて、電車の窓から外を見ると見馴れない風景で、やばい、乗り過ごしたかも、と思ったのだが、しばらくして次の駅名を示すアナウンスがあり、乗り越していないことを知る。しかし、今見ている風景はあきらかに「見馴れない」風景としか思えず、へんなパラレルワールドに迷い込んだような気持ちになる。