●実際に「強いAI」が本当に可能なのかどうかはまだ分からないという段階だというべきなのだろうけど、それでも、今では、人工知能を視野に入れていないでなされる、経済、社会、政治の話は、ほとんど意味がなくなってしまうといえるんじゃないかというくらい、人工知能というもののインパクトが大きくなっているような雰囲気だ。
というか、「人間」という概念が根本的に変わってしまう日が近いのではないか、と。
以下の動画は、マル激トーク・オンデマンド「人工知能閻魔大王になる日」(松尾豊)。両方合わせて二時間。
https://www.youtube.com/watch?v=U-O4eINZNXE
https://www.youtube.com/watch?v=jmQraat_SR8
ぼくも、ここ一年くらいの間に、ここで話されているような話をいろいろ聞いてきた。去年、カーツワイル『ポスト・ヒューマン誕生』の読書会に参加した頃には、それから一年くらいのうちに、宮台真司の口から「シンギュラリティ」「2045年問題(間違えて2048年と言ってしまってるけど)」という言葉が出るのを聴くことになるとは思わなかった。
(二年くらい前に出た『2045年問題』という本で著者の松田卓也は、この問題について騒いでいるのは、世界中でも英語圏の人たちだけだし、日本でこんな話をしているのは自分くらいしかいない、と書いているのだけど、それから二年足らずで大きくかわった。)
(動画を観ると、技術的にはやはりディープ・ラーニングのインパクトが相当でかかったということみたいだけど。)
ここで話されているようなことが、与太話でもSF的な思考実験でなく、リアルな話なのだということを、ぼく自身、どの程度本気で受け止められているのだろうか。無意識のうちに、「いやいや、そうは言っても…」とたかをくくっているところがあるのではないか。実感がまったく追いつかないくらい、とんでもなく世界がかわってしまうかもしれない(というか、既にかわってしまっている)、という話。
ドワンゴ人工知能研究所。ドワンゴはマジでグーグルやバイドゥになろうとしているのかも。
http://ailab.dwango.co.jp/