●「ピングドラム」について原稿を書いているので、毎日、四〜五話分くらい確認のため観かえすのだけど(同じ回を何度も観ることも)、特に終盤の、この物語の複雑さには観るたびに驚かされる。この複雑さを、できるだけ縮減しないで、できるだけ簡潔に短い言葉で再現することを考える。図を使って説明することも。でも、これは物語だから、無時間的な構造に還元し切るのではなく、時間展開も考慮しつつ、それをしなければいけない。たとえば、構造Aが、どのような動因によって構造Bへと変化し、それがどのような意味をもつのか、という感じで。