2019-01-22

●昨日と18日に、ハーマンの「唯物論では解決にならない」から引用したのだけど、その時に、引用しようかどうかちょっと迷って結局しなかった部分がある。ハーマンはなにげなくさらっと書いているけど、ここは結構重要なのではないかと思い直し、引用することにした。
●「批判」という営為(「批判的であること」)に対する懐疑。
《今日、「唯物論」に訴える多くの人たちは、迷信の暴露や既存の社会制度に対する(左派による)批判という意味において、批判という啓蒙的遺産の復活を求めている。たしかにこの伝統は、多くの誇るべきものをもつ。とはいえ、この伝統が掲げる唯物論の知的脆弱さを考慮すれば、わたしたちがこれを未来に外挿できるのか、あるいはすべきなのかは疑わしい。暴露と革命の仕事は、新しい知的状況のもとで拡張されるべきではなく、むしろ変形される必要があるかもしれない。》