2020-06-30

Netflixの『攻殻機動隊 SAC_2045』は、面白くなりそうなのか、ならなそうなのかも、よく分からなくて、なかなか先(つづき)を観たいという気持ちを保てない感じだったのだが、6話まで来てようやく物語が動き出したというか、その芯にちょこっと触れたみたいに感じられ、もう少しつづきを観てみようという気持ちになった。

世界的なサスティナブル・ウォー(経済をまわすために、コントロールされた戦争状態を持続的に維持している)という状況下で、元9課のメンバーたちが傭兵をしているという最初の設定は面白いと思ったけど、その状況での戦闘シーンと作戦行動ばかりがつづき、それはそれとして面白くないわけではないのだけど、最初の状況から発展がなくて(他のメンバーと離ればなれになっているトグサが、アラマキからの要請でメンバーの行方を追い、だんだん近づいていくという展開はあったけど、それは展開を転がしていくテクニックに過ぎなくて、物語そのものとしては---あるいはそのコンセプトの提示としては---全然深まってはいないように思えた)、先延ばしみたいな展開だったのが、ようやく「ポスト・ヒューマン」という謎の存在(新しい概念・新しい局面)が出てきた。

(戦場で食物を屋台で売っている中年女性が、常に何かを払うように手を振っていて、小バエのような虫を払っているのかと思ったら、実は、自分の電脳の視界に次々と入ってくる広告バナーを払っていた、という小ネタとかは面白いのだけど、こういう小ネタの濃度---頻度---ももっと高くてもいいと思う)

フル3DCGの画面は、けっこういけると思う場面もあるが、時々すごく貧相な感じになってしまうところがあるのが残念。