2021-04-11

●『生きるとか死ぬとか父親とか』第一話を観た。最近のドラマやアニメは(どうしても最初に「つかみ」をとる必要からか)一話目にがっつりと多くの要素を盛り込んでくる感じのものが多いと思うけど、これは、冒頭部分だけ「おっ」と思わせるが、それ以外は割とさらっとあっさり終わった(冒頭部分に山戸結希成分が濃縮されている)。何か重大な事件が起るより前の凪の部分、確かに曰くありげではあるけどあからさまな緊張や摩擦はまだみられない、不穏さや嵐の予兆は認められないがかといってまったく平穏というわけでもない、これといって際立つ動きはないけど波乱の種はまかれている、とった時間の流れで、これからつづく物語へ向けての、世界のゆったりとした立ち上がりという感じなのだろう。

(一話目の最大の引っかかりポイントは田中みな実のキャスティングではないか。まず、最初に示される後ろ姿と声で「もしかして、え、なぜ?」と思ったし、どうにもそぐわない感じだと思うのだが、この違和感が今後の展開でどのように効いてくるのだろうか。)