2022/06/20

●夢。大勢の子どもたち、ようやく、立って歩いたり、はしったりを、それほどたどたどしくなく行えるようになった、というくらいの年齢。子供たちには、巨大なイカの足のようなぐちゅぐちゅした尻尾が一人にひとつついている。遊んだり、はしやいだりしていると、それは足手まといで、子どもたちは、しばしば自分の尻尾を踏んづけてしまい、それはぐちゃっと嫌な感じで潰れる。そのたびにはっとして、気が気ではない。しかし、当の子どもたちは、そのことを気にする素振りをまったくみせず、痛がる様子もなく遊びつづける。尻尾はただくっついているだけで、子ども自身とは無関係かもしれない。子供たちのなかの何人かが、ぼくにまとわりつき、自分たちをかまうように強いてくる(現実においてそのような状況になったことはない)。最初は適当に相手をしているが、そのうちに、子どもたちの容赦なさとあまりの執拗さに軽く苛立ちを感じるようになる。その苛立ちが、不注意と行為の粗さとなってしまったのか、子どもたちのうちの一人の尻尾を踏んでしまう。踏まれた子供に特に反応はないが、ぼくは子どもたち自身よりもあきらかに重いので、子どもが自分で自分の尻尾を踏むときよりも大きなダメージを与えたことは疑いない。見ると、尻尾は大きく歪み、出血さえしている。だが、その粘液でぬらぬらした尻尾を、どのように治療したらよいのかまるでわからない。あの粘液には、高い自己治癒効果があるに違いない、と、思い込みたい。あるいは、尻尾と子供は別物ではなのいか。だがうらはらに、あの、特に執拗にぼくにまとわりついた子供が、この出血が原因で死んでしまうのではないかという恐怖と自責に襲われる。