2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

●目が覚めたら身体が重たく、頭もぼんやりしていて、昨日飲み過ぎたせいかとも思ったけど、喉が痛くて鼻水も出て、どうやら風邪をひいたらしい。寝ていたかったけど、今日は父親がA-thingsの展示を観にくると聞いていたので、仕方なく出かけた。父親は、実家…

代々木のギャラリー千空間で、堀由樹子・展

●代々木のギャラリー千空間(http://www.senkukan.com/index.html)で、堀由樹子・展。観るのは二回目。植物が育ってゆくのを、例えば一時間に一コマくらいの速度で撮影して、それを再生すると、みるみる芽が出て茎が伸び葉が伸びてゆく「動き」を見ることが出…

『エスター・カーン』(アルノー・デプレシャン)

●昨日試写で観た『キングス&クイーン』(アルノー・デプレシャン)がとても面白かったので、久々に『エスター・カーン』をDVDで観直してみた。改めて観て、特に前半、エスターが女優になって家を出る頃まで部分が充実しているように思えた。こちらは、一人の…

アルノー・デプレシャン『キングス&クイーン』

●渋谷のシネカノン試写室で、アルノー・デプレシャン『キングス&クイーン』(http://www.kingsqueen.com/square/)。良くも悪くも、隅から隅までぎっしりとデプレシャンが詰まった映画で、とにかく面白かった。もともとデプレシャンは、無数の死体を切り刻ん…

●「ユリイカ」が届いた。まだ、本屋には並んでいないみたいだけど、「ユリイカ」五月号(特集・藤田嗣治http://www.seidosha.co.jp/index.php?%C6%A3%C5%C4%BB%CC%BC%A3)に、「たった一人でひっそりと泣くこと」というテキストを書いています。興味のある方は…

母方の祖父の告別式

●母方の祖父の告別式。祖父は百歳で亡くなったのだが、葬儀の最中、読経の時でも、その曾孫に当たるいとこの子供たちがバタバタと走り回ったりしているし、喪主である母親の兄(祖父の長男)が、ぼくが幼い頃に感じた亡くなった「おじいちゃん」とそっくりの印…

●A-thingsの休みを利用して、展示してある作品の撮影をする。とはいっても、撮影するのはカメラマンで、ぼくはただその場に立ち会って、いくつかの指示を出すだけで、例えば、展示風景を撮る時などに、この三点を一緒にフレームに入れて下さい、と頼んだり、…

保坂和志『途方に暮れて、人生論』

●保坂和志の『途方に暮れて、人生論』を読みながら、この本に収録されているエッセイのほとんどから、『アウトブリード』のあとがきにある(今、ちょっと本がみつからないので、正確な引用は出来ないけど)、夜、歯を磨いている時にふと、自分は明日がくるのを…

『運命じゃない人』(内田けんじ)と『ばかのハコ船』(山下敦弘)

●『運命じゃない人』(内田けんじ)と『ばかのハコ船』(山下敦弘)をDVDで観た。 ●『運命じゃない人』は、あまり良い感じではなかった。人物が皆、物語の都合でしか動いていない、というのがその理由なのだが、それだけでなく、一見、とても複雑に入り組んでい…

あり得ないくらいのいい天気で

●昼過ぎに買い物のために表に出たら、あり得ないくらいのいい天気で、空は春特有の鈍い霞がかかったような色ではなく、深くて濃い青が嘘っぽい程に鮮やかで、真っ白くて巨大な雲がいくつもどかーんと浮かんでいた。真上から射す光は足下に濃い影をおとしつつ…

アート・インタラクティブ東京で、浅見貴子・展

●新橋のアート・インタラクティブ東京(http://www.artinteractivetokyo.com/AITjapanese/jindex.htm)で、浅見貴子・展(http://www.artinteractivetokyo.com/exhibition/ex1-azami/exh1azamifront.htm)を観た。ぼくが知っている限りで、日本で絵画を制作して…

●例えば、一冊の本を千何百円か出して買うことは、それを買う人の消費的欲望を満足させるだけではなく、それを買った人による、その本を書いた著者、その本を作った編集者、その本を出した出版社に対する、社会的な支持(評価)の表明という意味をもつ。ある映…

●電車に乗っていて、あいている窓から吹き込んでくる風を心地よいと感じることの出来る時期は、一年のなかでもそんなに長くはない。本を読んでいて、風が吹き込んでくるのにふと気づき、あんまり気持ちいいので、本を閉じて、なにもしないで、ただその気持ち…

あまりにも夢の濃度が濃すぎて

●あまりにも夢の濃度が濃すぎて、眠りがきれぎれになってしまう時がある。そういう時、眠りと眠りとの間にある目覚めの時のぼんやりした頭は夢の世界と地続きなので、目覚める直前にみていた夢のイメージのいくつかが、その感触までなまなましく残っていて、…

●必要があって、学生時代の作品を一点、実家まで取りにいった。(実家には、ぼくの過去の作品の収蔵庫となっている部屋が一部屋あるのだが、そこは、普通に物置がわりにもなっていて、家の普段使わない荷物とかもごちゃごちゃ置いてあって、その奥から一点を…

吉田喜重『嵐を呼ぶ十八人』をDVDで観た

●吉田喜重『嵐を呼ぶ十八人』をDVDで観た。いかにも、才気あふれる気鋭の若手監督の作品という感じの映画。それにしても、既に『秋津温泉』を撮っているとはいえ(「松竹ヌーヴェルヴァーグ」というのが、メディアで話題となり、一定の商品価値があったとはい…

ぬるま湯のようなあたたかさのなかで

●ぬるま湯のようなあたたかさのなかで、からだじゅうの力が抜け、軽いだるさをさえ伴った甘さみ満ちた、気持ちのよい夢のなかにいた。ずっと先まで田んぼや畑がひろがる平坦な場所を、蛇行しながら道がのびている。そこをぼくは、何故かキャスターのついたド…

大雑把であることは、けっこう重要なことのように思える

●大雑把であることは、けっこう重要なことのように思える。大雑把にものを捉えることの厳密さ、大雑把に捉えることではじめて可能になる厳密さ、というようなことがある。例えば、ロバート・ライマンみたいに、自分の作品(絵画)の展示のあり方を厳密に規定し…

『フリクリ』

●最近、ちょこちょこと日本のアニメーションを観ているのは、なんといっても以前たまたま観た『フリクリ』が圧倒的に面白かったからなのだが、いろいろと手を出して観てみても、『フリクリ』ほどに面白いものはほとんどない。アニメーションの一般的な傾向と…

『be found dead』(宮沢章夫総監督)

●『be found dead』(宮沢章夫総監督)をDVDで観た。5話からなるオムニバスだが、冨永昌敬による第四話と、宮沢章夫による第五話の最後の風景ショット以外はまったく面白くなかった。(宮沢氏による第三話は、きっちりと作り込まれていて、さすがによく出来てい…

塩田明彦『カナリア』

●塩田明彦『カナリア』をDVDで観た。この映画の塩田監督に社会的な事件に対する関心があるとは思えない。その関心はあくまで、少年や少女の(決して社会化されない、それ以前にあるものとしての)生々しい「身体」を借ることでメルヘンを成立させることであり…

代々木のギャラリー千空間で、堀由樹子展(「あたたかい土」)

●昨日のことだけど、代々木のギャラリー千空間(http://www.senkukan.com/index.html)で、堀由樹子展(「あたたかい土」)を観た。くたくたに疲労していてまともに絵を観られるような状態ではなかったのだが、用事で新宿に居て、代々木はすぐ近くなので、改めて…

『メモリーズ』(大友克洋監修)と『天空の城ラピュタ』(宮崎駿)

●『メモリーズ』(大友克洋監修)と『天空の城ラピュタ』(宮崎駿)をDVDで観た。『メモリーズ』は初めて観た。最初の話(「彼女の想いで」)の最初の部分を観て、その技術的な質の高さに驚き、すげー、すげー、といちいち驚いてみていたのだが、しばらくすると、…

眠っていながら、その寝ている状態とごく近い状態の夢を見ることがあ

●眠っていながら、その寝ている状態とごく近い状態の夢を見ることがある。例えば、自分の部屋で眠っている時に、自分の部屋で眠ろうとしてもなかなか眠れない、という夢を見たりする。そんなときは、どちらにしろ深くは眠れていないのだから、途中何度も目が…

なびす画廊で、杉浦大和・展

●銀座のなびす画廊で、杉浦大和・展。以前の、抑制された画面から、蕾が開花したみたいに、色彩が殻を破って内側から溢れ出したような感じで、その、色彩の新鮮さに惹かれた。その色彩は、赤,オレンジ、黄色、青、緑、茶色など多彩で、ちょっと酔ってしまい…

吉祥寺のスケッチ

●吉祥寺のスケッチ。 ●今、作品の展示をしているA-thingsの道を挟んだ向かいに小さな魚屋があり、そこからは魚を焼く煙がもうもうとたっている。昨日の搬入が終わった帰り、林さんが、ここのおばさんの焼く魚はおいしい、と言っていた。今日、展示を見に来て…

●吉祥寺のA-thingsへ、作品の搬入、および展示のためにでかける。よく晴れてあたたかい、春らしい陽気のせいか、吉祥寺の駅周辺は、休日のようなにぎわい。こんなにいい陽気なのに、飲み過ぎ、食い過ぎのせいか、腹がしくしくと痛み、自動販売機で買ったあた…

●明日の作品搬入に向けて、作品を梱包するためのエア・キャップを買いに行き、ついでにスーバーで買い物を済ませ、左の脇にエア・キャップの1.2×5mのロールを抱え、右手にスーパーのビニール袋を下げて、駅の裏の、住宅街のなかでそこだけぽっかりと畑がひろ…

A-thingsと『クレヨンしんちゃん モーレツ!嵐を呼ぶオトナ帝国の逆

●5日から作品の展示がはじまるA-thingsに、作品搬入前の細かい事柄の確認などのために出かける。A-thingsの広川さんは、少し前までニューヨークに行っていて、ニューヨークで観たブライス・マーデンが凄く良かったと言っていた。ぼくもブライス・マーデンは…

『クレヨンしんちゃん モーレツ!嵐を呼ぶオトナ帝国の逆襲』(1)

●ひきつづき、藤田嗣治についての原稿を書いていた。なんとか、最後まで書けたので、一晩くらい寝かせてから、推敲しつつ、長さの調整をすればよいので、締め切りまでにはなんとかなりそう。 それでちょっと一安心したので、傑作だという評判の『クレヨンし…