2023-01-01から1年間の記事一覧

2023/12/01

⚫︎七十年代の野坂昭如の有名なサントリーのコマーシャルについて、ずっと勘違いしていたということに、たった今気づいた。ぼくはずっと「ソソソクラテスもプラトンも」だと思っていたのだが、そうではなく「ソソソクラテスかプラトンか」だった。 ソクラテス…

2023/11/30

⚫︎今年の夏は、自転車を買ったことでちょくちょく大磯の海岸まで行き、途中で大磯の街の中を自転車で走ったのだが、大磯という土地をモデルにすれば、ぼくなりの「オレンジ党」が書けるのではないかという気がしてきた。でも、それは老後の楽しみのようなも…

2023/11/29

⚫︎昨日の日記でリンクしたポリタスTVの動画で知った『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと』(和田静香)を読んだ。半分は、もともとフェミニズムにどちらかというと抵抗があったという作者が…

2023/11/28

⚫︎大磯は隣町だし、大磯にある高校に通ってもいたので、割と馴染みのある土地なのだが、大磯町議会では二十年も前からパリテ(男女同数)が達成されていたと知って驚いた(本はまだ読んでないが、買った)。 地方自治からフェミナイゼーション#4 20年前からパリ…

2023/11/27

⚫︎八王子の100円ラーメン復活というニュース。このニュース映像の何に感心したかと言って、新しくオープンした店は前にあった店とは違う場所にあるみたいだけど、街の人にインタビューしている場所は、ちゃんと前に100円ラーメンの店があったところだという…

2023/11/26

⚫︎いわゆる専門家と言われる人には二種類あると思っていて、一つは、ある特定の分野に対して広い知識と深い考察を持つ人で、もう一つは、ある特定の分野に対して事情通的、政局通的、業界通的な、インサイダー的で細かい情報やアンテナを持っている人。両者…

2023/11/25

⚫︎日本だけでなく、世界的な情勢を見ても、代議員制がそもそもやばいのではないかという話を、VECTIONではいつもしている。一度選挙で当選してしまえば、一定期間好き放題というのはどうなのか、と。権力者、いくらなんでもゴリ押ししすぎだろう、と。確かに…

2023/11/24

⚫︎さらにもう少し「一筆書きで描かれた顔」。

2023/11/23

⚫︎「一筆書きで描かれた顔」は、ほとんど悪ふざけのような(ようにしか見えない)シリーズだけど、図と地の問題、ゲシュタルトの問題、イメージ=顔の問題といった、ぼくにとって重要な問題がいくつも重なっているもので、しかし、それを今のところは、このよ…

2023/11/22

⚫︎「このわたし」の固有性について考えるためには、「決して一般性には解消されることのないこのわたし」性というものの「一般的性質(形式)」について考え、その一般的性質によって導かれた《この「このわたし」》について考える必要があるのではないかと、…

2023/11/21

⚫︎自分語りというものをことさら嫌う必要はないと思うが、自分語りとは「自意識語り」であり、そうである限りそれは「このわたしの生」を揺るがすところまではいかないのではないかという感覚がある。逆説を弄するように思えるかもしれないが、「決して一般…

2023/11/20

⚫︎「十年後」(長澤沙也加)について、もうちょっと。 note.com ⚫︎書き出しの最初の段落を読んだだけで、これが只者ではない小説であることが感じられる。 《ニルバーナの、赤ちゃんがプールで泳いでいるジャケットのアルバムを貸してくれた男の子は、ロミに顔…

2023/11/19

⚫︎noteで「十年後」(長澤沙也加)という小説を読んだ。これは素晴らしかった。この作家の小説は以前「私鉄系第三惑星」というのを読んで、これも面白かったが、そこからさらに一歩も二歩も踏み込んだ大きな飛躍があるように感じた。多くの時間・空間が複雑に…

2023/11/18

⚫︎マルクス・ガブリエルの平坦な存在論において、さまざまな「意義の(諸)領域(意味の場)」は全てフラットであり、階層構造、メタ的構造を有さない。たとえばフレーゲは、実際に見ることのできる「明けの明星」や「宵の明星」を「意義」とし、それらを統合す…

2023/11/17

⚫︎YouTubeで動画を観ていたら龍角散のCMが挟まれて、《空気の中には外敵がいっぱいで… 喉イガイガ ! 》と言っていて、今まで特になんとも思わずに流して聞いていたが、改めて意識すると、こんなにキッツイ表現する ? と驚いてしまった。「空気の中には外敵が…

2023/11/16

⚫︎『荒ぶる季節の乙女どもよ』、最後まで観た。素晴らしい傑作、というわけではないとしても、しみじみと良かった。主要な登場人物五人の関係がギクシャクしかけたところに、大事件(というか、大事件の失調)があって、問題を残したまま、なんとなく関係が回…

2023/11/15

⚫︎東出昌大が相撲部屋で猪一頭分の肉をさばいて料理を作る動画が素晴らしかった。 【東出飯】猪肉爆盛りカレー・猪の骨付きリブ・猪肉のしぐれ煮 / 猪丸一頭分のちゃんこ作り / 相撲飯番外編:東出昌大 - YouTube (東出昌大が今、山で狩猟生活をしつつ俳優…

2023/11/14

⚫︎たとえば、サイコロを十二回振った時に、一から六までの目が等しく二回ずつ出るということは稀だろう。そこには偶発的に生まれる偏りが生じ、いわば偶発的固有性のようなものが生まれる。Aさんが振った十二回と、Bさんが振った十二回の目の出方が完全に一…

2023/11/13

⚫︎『荒ぶる季節の乙女どもよ』を四話まで観た。超平和バスターズ三部作に続いて岡田麿里脚本のアニメ。岡田麿里には、前の作品で積み残したものを次の作品で主題化する、みたいな感じがあるのか。「あの花」において、子供時代と現在との断絶は「性的なもの…

2023/11/12

⚫︎急に寒くなったので湯豆腐にしようと思ったが鱈が売り切れていた。考えることはみんな一緒か。鱈の代わりに鰯のダンゴを買って、昆布と鰯で出汁をとった。

2023/11/11

⚫︎「グリーンスリーブス」と(頭の中で)言おうとして、何度も「ツイン・ピークス」と(頭の中で)言ってしまう。 "Greensleeves" on Bowed Psaltery - YouTube Greensleeves for solo violin - YouTube Greensleeves (anon and F. Cutting): Daniel Estrem, ren…

2023/11/10

⚫︎『観光客の哲学 増補版』の第一部を読んだ。ざっと斜め読みみたいな感じなので粗い読みしかできていないが、人間と動物、政治と経済、ナショナリズムとグローバリズム、コミュニタリアンとリバタリアンの二層を同時に生きるという記述には基本的に共感する…

2023/11/09

⚫︎『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、最後まで観た。みんなで協力して幽霊になって現れた「めんま」を成仏させるという体で、実は逆に、過去に囚われている「生きているみんな」を、幽霊となって戻ってきためんまが救うという話で、トーマス・…

2023/11/08

⚫︎『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、七話まで見た。過去の描き方があまりに思わせぶり過ぎて、そして思わせぶりであるが故に紋切り型になってしまっていると感じてしまう。ただ、興味深いところがないわけではない。 幽霊としての「めんま」の…

2023/11/07

⚫︎ちょっと昨日の続き。『遊動論』(柄谷行人)に書かれている、「氏神」「家」「祖先」という(固有信仰の)話にどうしても引っ掛かりを感じてしまうのは、ぼくが「日本」に住む「日本人」だからなのかもしれないとも思った。この本を、ヨーロッパの学者が書い…

2023/11/06

⚫︎『遊動論』(柄谷行人)を読んだ。柄谷を読むのは十数年ぶりという感じだと思う。新書だしサクッと読めるかと思ったのだが、動揺させられた。もう十年前の本だが、いわゆる「柄谷の読者」はこの本をどう受けためたのだろうか(怖くて、感想や書評を検索できな…

2023/11/05

⚫︎『心が叫びたがってるんだ。』を見たことで「グリーンスリーブス」熱が再燃してしまった。 KOKORO GA SAKEBITAGATTERUNDA - Farewell my voice (musical scene) - YouTube Greensleeves - Acoustic Cover - YouTube The King's Singers - Greensleeves - Y…

2023/11/04

⚫︎『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、一話、二話を観た。『空の青さを知る人よ』と『心が叫び違ってるんだ。』が素晴らしかったので、何度目かのチャレンジ。七年前の自分の日記に、《今まで、何度トライしても、途中で観るのをやめてしまって…

2023/11/03

⚫︎アラカワ+ギンズから再検討する「近代絵画」ということを考えられないだろうか。これはまだ思いつきのレベルだが。セゾン現代美術館の「意味のメカニズム」展はとうとう行けなかったが、その罪滅ぼしであるかのように、1988年の「意味のメカニズム」展の…

2023/11/02

⚫︎すごい表現だ。以下、ムージル「愛の完成」(古井由吉・訳)より引用。 《(…妻の)夫を眺めやる視線は、夫とひとつの角度を、硬いぎこちない角度をなした。》 《確かに、それは誰の目にも見えるようなひとつの角度だった。しかしそれとは違った。ほとんど質感…