2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

●追記。日付を間違えた。昨日の日記が今日の日記で、今日の日記は昨日の日記。 ●夜中に目が覚めてしまい、なんとなく手に取ったメルロ=ポンティをつらつらと読みこんでしまう。「絡み合い---キアスム」、ちくま学芸文庫の中山元・訳のやつ。みすず書房のやつ…

●日付を間違えた。明日の日記が今日の日記で、今日の日記が明日の日記。 ●作品を「客観的に存在するもの」として扱うのもおかしいし、かといって、「それを受け取る側の主観としてしか存在しない」として扱うのもおかしい。この捉えどころの無さこそが作品の…

●昨日の動画について少し考える。 http://www.youtube.com/watch?v=LXO-jKksQkM&feature=player_embedded ●例えば、それぞれの文脈(地)から切り離されたイメージ(図)、1、2、3があり、それらを媒介なしに直接接合した合成的イメージとして図(123)を作るとす…

●用事があって新宿で人と待ち合わせ。早めに行って、紀伊国屋書店でぶらぶらしていたら、待ち合わせの相手にばったり会ってしまう。待ち合わせ時間より前に用事が終わる。その後、ジュンク堂に。既にあちこちで棚がすかすかになっているのがさびしい。ここに…

●理解する、というのはメタ的に把握する(あるいは記述する)ということとは違うというのは重要なことだ。例えば作品をみるということは、作品をつくるということと同じくらい実践的なことで、技術や能力を必要とする。しかし、こういう言い方だとちょっと上か…

●午後五時半頃、買い物のために外に出た。南から北へ向かう道を右に曲がって、西から東へ向かう道に出る。暮れかけてやや暖色が強調された低い太陽の光を、建物の西側の壁が明るく反射している。せりあがった斜面に段々に建つ家々が照らされて触れられるよう…

●近所のツタヤの貸し出しが終わった(最後の一週間は返却のみ)。これでぼくの集中的にアニメを観る期間も終わり。「ガンダム」の第一シリーズは最後まで観られた。『機動戦艦ナデシコ』は貸し出し中の巻が多くあって飛びと飛びにしか観られなかった。『ラーゼ…

●引用、メモ。『神話論理の思想』(出口顯)より。なんかここ、すごく重要な気がする。 《(…)『食卓作法の起源』では、野生の思考から逃れて異なる途をいく西洋の姿が描かれており、その端緒として古代ローマの「算術の哲学」が取り上げられている。 古代ロー…

●引用、メモ。『野生の思考』より。神話的思考は精神分析にとても近い気がする(似ているというより裏表という感じか)。ただ、精神分析のような、大他者や超越的な「一」への指向が希薄である点が違っている。象徴的な秩序そのものが可換性の高いブリコラージ…

●具体性抜きで「実感する」ことは可能だろうか。「xがある」ということを言うために、必ずしもxの具体像が必要なわではないだろう。ある抽象性、形式性によって実感を得ること。 たとえば、今から一万年後、二万年後の人類の姿を、具体的なイメージとして描…

●実は、今頃になって「ガンダム」をはじめて観ている。なるほど、これは本当に革新的な作品で、SFアニメと言えばせいぜい「ヤマト」か「999」くらいだった時代にいきなりこれが現れたら驚くだろうと思った。それに、後続の作品へ影響を与えた点も多々見て取…

●以下、メモ。 ●レヴィ=ストロースは、科学は構造(均衡)から出発して出来事(不均衡)を生み、神話的思考は出来事から出発して構造を生むとする。同様の関係が、ゲームと儀礼の間にも言えるという。ゲームは、最初に均衡状態(同一のルール、同一の条件)があり…

●『ツチノコに合掌』(池田将)をDVDで(『亀』を撮った監督の新作)。つづけて二度観てしまった。この作品は2010年に撮影されたのだが、まだ公開は決まっていないという。監督の池田さんがDVDを送って下さったので観ることが出来た。確かにこの作品を「売る」の…

●四時前に目が覚め、眠れなくなってしまってぼんやりしているうちに、書くべき書評のタイトルと書きだしが思い浮かんだので、忘れないうちにメモだけしておこうとパソコンを起動させたら、結局、それから午後までかかって最後まで書いてしまった。それから昨…

●『野生の思考』の第一章はとてもすばらしくて、何度も読み返してしまってなかなか先にすすまない。一章の最後には、器用人(ブリコルール)の仕事と科学者の仕事の中間に位置するものとしての美術が考察されている。ここで美術は、西洋美術と工芸、そして未開…

●本棚で吉本隆明の本を探してみたのだが、目当ての『言語にとって美とはなにか』が見つからず、なぜか『心的現象論序説』が二冊みつかった。そういえば、一回目の「組立」の時、佐藤雄一さんとはじめてお会いしたのだが、ぼくの記憶では佐藤さんはその時、こ…

●昨日のこと。本当にお金がないので大型のリアル書店にはなるべく近づかないようにしていた(必ずたくさん本を買ってしまうので)のだが、三月いっぱいでジュンク堂の新宿店が終わってしまうので、新宿のツタヤにDVDを返しに行った時に禁則を破って行ってみた…

●「組立」を観に行った時に永瀬さんといろいろ話したなかに、アンチモダンとしてのシュルレアリスムと、アンチポップとしてのオタク的イメージの類似性みたいな話があって、その時に永瀬さんから、しかしシュルレアリスムにはキリスト教(一神教)という要素が…

●お知らせ。『魂と体、脳』を書いた西川アサキさんと、イベントでトークすることになりました。西川さんの高校時代から友人であるという映像作家の金子遊さんが司会をしてくださいます。 日時は、4月14日(土)の12時から14時(13時から15時に変更されました)。…

●「わたしがいなかった街で」、最後まで読んだ。とても面白かった。柴崎友香は『ドリーマーズ』くらいからキレキレな感じなのだが、この作品で、そのキレキレ状態からまた新たな段階に突入した感じがする。それは新境地みたいなのとは違って、柴崎友香が柴崎…

●まだ半分くらいしか読んでないのだけど、柴崎友香「わたしがいなかった街で」(「新潮」4月号)がなんかすごくいい感じ。 いや、いい感じという言い方は適当なのかどうか…。雰囲気的には今までのこの作家の小説ではかつてないほど重くて、(少なくとも前半の)…

●『serial experiments lain』を観たことに刺激され、それとの関係で『電脳コイル』についてちょっと考えたい。なお、改めて『電脳コイル』を観直したわけではないので、記憶違いなどもあるかもしれない。 ●『電脳コイル』もまた『serial…』と同様、(1)現実…

●磯崎憲一郎「アメリカ」(「文学界」4月号)。1月号の「過去の話」につづく連作の二作目。 ●磯崎さんの小説の特異なところは、一方でいかにも現代小説という複雑さがありながら、もう一方でほとんどアルカイックと言っていいと思えるほどの明快さがあるという…

●『serial experiments lain』をDVDで。小中千昭脚本。近所のツタヤが今月いっぱいで閉店してしまうので、今のうちに気になるアニメをまとめて観ておこうと思っている。これは98年の作品。いわゆる「現実世界」と「電脳世界」の分離と融合をネタにした作品で…

●『パラジット』(ミシェル・セール)を読んでいて(まだ途中)、パゾリーニの『テオレマ』を思い出したので、久々にDVDで観てみた。 パゾリーニの映画は、映画としての豊かさのようなものを意図的にそぎ落として、単純化された輪郭線と公式だけによって、簡潔に…

●お知らせ。7日発売の「群像」4月号に、小説「ライオンと無限ホチキス」が載ります。読んでください。それと「新潮」4月号には、『日本映画時評集成 2000-2010』(山根貞男)の書評を書きました。 ●夜、駅の階段から、オフホワイトのコート、グレーのズボン、…

●日暮里に「組立」を観に行って、永瀬さんと長時間話し込んでしまった。話すことで、最近考えていた雑多なことにすこし繋がりがみえてきた。 http://kumitate.org/ ●展示(二階の)で面白かったのは、床置きの永瀬さんの作品と、普通の高さに展示している他の…

●二月に撮った写真。

●近所の農家の庭先にあった(小説にも書きこんだ)栗の木がなくなっていた。二、三日に一度は通る道で、昨日は確かにあったはず。しばらくの間、それを現実として受け入れられなかった。 ●『境界線上のホライゾン』というアニメをDVDで5話まで観たのだが、これ…

●『ザ・ウォード 監禁病棟』(ジョン・カーペンター)をDVDで。面白かった。けど、この面白さというのは何なのだろうか。ネタ的に言えば、使い古されたというか、どこかで見たことのあるようなものの寄せ集めで、この部分はあの映画みたいだ、というところばか…