2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

●夢の話。真夜中、たった一人で家で留守番をしている。とても心細い。家族(祖父、祖母、父、母、妹、弟、叔父、叔母)はまだ、入院している誰かの付添いでみんな病院につめているから明日の朝まで一人だ。強がって、一人でも大丈夫だなどと言って病院から帰っ…

●武蔵小山で『映画空間400選』の打ち上げがあった。地震の後、こんなに人が集まっている場所に行ったのははじめて。帰りに乗り換えで降りた新宿駅のホームが暗くて、一瞬、間違って別の駅で降りてしまったのかと思った。 ●角田光代の九十年代の作品をいくつ…

●メモ。小説の書き出し案(草稿・1)。 自分が十四歳ではないことに気付いてしまった動揺とともに目覚めて、それをまだ事実として受け入れられないうちに最初に目に入ったのはクレーンに吊るされた巨大な木の板だった。板は真ん中が四角くくりぬかれていて、そ…

●夢の話。学校の図書室は広大で、生徒たちの多くはそこに住んでいるようなのだ。高い天井にまで届く背の高い書棚が街のような空間を作っている。床には、パチンコ玉くらいのものからサッカーボールくらいのものまで、大小様々で、プラスチック、ゴム、鉄、木…

●これは雑な思いつきの話で、自分でもツッコミどころが多々あると思うのだがメモとして。 ゴダールが女性を撮るときの態度は基本的に、(1)広告やグラビアや映画に出ているモデルや女優といった消費社会的なアイコンとしてあるようなイメージを引用する感じ、…

●花粉症のせいで集中が長くつづかないので、『ストーン』(ソクーロフ)と『アワーミュージック』(ゴダール)を、三十分くらいずつ交互に観た。『ストーン』『アワーミュージック』『ストーン』『アワーミュージック』『ストーン』『アワーミュージック』と。 ●…

●散歩にも行けないくらいにこもりがちになってしまう原因は今回の地震による精神的な打撃も勿論あるけどなにより花粉で、でも、部屋にこもっていると、どうしてもずっとテレビでニュースをみつづけ、ネットで情報を拾いつづけ、ということになってしまって、…

●ここ何日かは停電がなくて済んでいるけど、停電をきっかけに今までまったく聞かなかったラジオをいろいろと聞いてみようかと思っていた。でも、どうもぼくはラジオが苦手みたいだと分かった。テレビなら、点けっぱなしにして別のことをやりつつ、気になった…

●感覚というと、何かあいまいで根拠のないものであるかのような印象があるけど、そうではなく、「この感覚」というのは他とははっきり違うものとして厳密にある。しかし、それは説明も論証もできないから、それを示すには、その感覚が実現されている表現物を…

●一時、落ち着きつつある感じもあったけど、またちょっと余震が活発になってきた。旅行に行きたい、西の方へ行きたいという気持ちが強くなる一方、この「揺れ(余震)」が一通りおさまるまでは「ここ」を離れたくないという、自分でもよく分からない妙な感情が…

●スーパーに買い物へ行く。昨日、一昨日は買い物をしなかったのだが、その二日の間に多少は物が増えている感じ。食パンはないが菓子パンは少しある。米も、二キロ入りの小さい袋はないけど、十キロ入りの大きいのはある。ただ、納豆と牛乳はあいかわらずまっ…

●友人から、停電対策としてヘッドライト(ベルトにライトがついていてそれを頭に巻いて使うやつ)をもらう。これがあれば夜の停電でも多少は身動きがとれるようになる。LEDで電池もかなり長持ちするみたいだし、使う電池が単三で、それなら多少買い置きもある…

●『ひそやかな花園』と『対岸の彼女』(角田光代)を読んでいた。分かり易く人を惹きつけつつも、通俗的になりそうなぎりぎりのところで決してそっちには転ばない「粘り」のような確かさがあるように思った。ファンタジー(というか、原-幻想のような決定的な過…

●すこし風が強いけどわりと暖かで、おだやかな晴れの日。そこらを歩く人の様子も、ザラザラした感じが少しやわらいでいるような気がする。まあ、これは自分の精神状態を外側へ投影しているだけかもしれないけど。とはいえ、地震が起こったのが、これから冬に…

●寒い。昨日みたいに風は強くないけど、冷たい空気が上から降ってきて、どこにも移動しないまま、ずんずん積もっている、みたいな寒さ。 ●いままではたまたま、停電は昼間だけだったからよかったけど、今後当然あるだろう夜の停電に備えて、何か灯りになるも…

●寒いし、風が荒れている。外に出たら、空がごうごうと鳴っていた。その音は室内にいても聞こえる。ひゅうひゅう唸っている。ボロアボートの玄関ががたがた揺れる。葉擦れの音も外から聞こえる。すきま風が入って室内で舞う。外にいるよりもむしろ風の荒れを…

●スーパーに行った。本当に、米とパンとカップ麺とトイレットペーパーがまったく無かった。あと、豆腐や納豆といった大豆製品もほぼ無かった。うどんや乾麺も残りわずかな感じ。穀物製品がほとんど無い。乳製品も品薄。とはいっても、ちょうど昼時だったせい…

●ぽかぽかと気持ちいいというより、気味が悪いくらいあたたかい。11日に確定申告の書類を提出しようと思っていたのにそれどころではなくなってしまったので、今日出かけた。電車が止まっているというので一駅分歩く(止まってなくても歩くけど、歩くしかなく…

●人は基本的に、人のためになること、人に感謝されるようなことをすることに歓びを感じる。あるいはそれを、しなければならない責務と感じる。別に大それたことでなくても、たとえば電車でお年寄りが前に立てば席を譲るとか、そういう行為のことだ。当然それ…

●起こってしまったことのとんでもなさが時間がたつにつれてどんどん大きなものになってゆく。受け止め得るキャパシティを越えてしまっている。このような出来事によって我々がどのような場所に(状況に)連れて行かれるのかまったく予測できなくて不安だ。しか…

●怖かった。というか、怖い。住んでいるところがきわめて古くてボロいアパートなので、倒壊するんじゃないかと思った。揺れる度にすごく嫌な軋む音がして接合部分がいまにも分離しそうな感じだった。とりあえず外に出た。学生の頃からずっと当然のようにボロ…

●『化物語』をオーディオ・コメンタリー付きでもう一度全話観てしまった。たんにスタッフやキャストによる裏話という形ではなく、キャラクターの存在に頼った二次創作的な付け足しでもなく、本編の裏にもう一つ別の流れがあって、そこまで含めて作品になって…

●作品をつくる時、「意識」というガードの堅い防衛機制を置き去りにするくらいに素早く動く必要がある。これは物理的な速度を必ずしも意味しないが。意識が右に行こうとしているのを察知した瞬間、それを裏切って身体を左に向け、それだけでは追いつかれてし…

●DVDで『化物語』を最後まで観た。『化物語』の物語はもっとつづくらしいけど、『化物語』としてアニメ化されているものは最後まで観た。最後まで、物語を支える支点となる部分が弱いというか、ありきたりだったけど(結局「そこ」に流れちゃうのか、みたいな…

●花粉の時期には外出時に雨が降ってくれた方がありがたい、と思って外に出たら雪が積もっていた。外に出た時は既に雨だったが。傘を持つのがかったるかったので、この程度の雨ならとそのまま出かけて、帰ったらコートがびしょ濡れだった。びしょ濡れであるこ…

●お知らせ。7日発売の「群像」4月号に『「ふたつの入り口」が与えられたとせよ』という短編小説が載ります。一生懸命書いたのでぜひ読んでください。よろしくお願いいたします。(注意・食事しながらは読まない方が良いと思います。) ●で、今日、二つ目の小説…

●誰だったか忘れたけど、私は自分が知らないことについてしか書けない、と言った作家がいたということを、誰かから聞いた。「誰か」ばっかりだけど、これって別に誰がそう言ってもおかしくない、特に偉大な人でなくても作品をつくる人ならきっとみんなが知っ…

●散歩から帰って撮った写真をざっと見てみると、意識しているわけではないのだが、いつもだいたい同じところで撮っていることに気づく。空とか光とか葉や植物の茂りとか動物とか何かしら珍しい物だとか、その日やその時期にだけ現れるものでなければ、自分が…

●小説を書いた(一応完成できた)ということはぼくにとってとても大きなことで、何と言うか、そのことについての感情を吐き出さないではいられない感じなのだが、二月の間じゅうずっとそれを我慢していたので、ここでそれを抑えられない感じになってしまってい…

●小説を書いたことについて、もうちょっとだけ。あんまりこういうことは書かない方が良いとは思うのだが、書かないと気が済まない感じがあるので、できるだけ簡潔に。 ぼくは94、5年ころに、原稿用紙にして100枚くらいの小説を二つ書いた。でもそれは自分が…